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木型工房から見た風景を書き記します!
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06/06
作品とのご対面!
02年の年末に、高松の茶道発展の礎の役割を担っている高名なお茶の先生から、
お客さんをご紹介頂いた。
その方は、茶懐石時の料理を主に引き受けられている板前さんだった。
永楽亭という名の彼の店は丸亀市の住宅地にある。
 外から見ると看板もなく、モニュメントの石と木が黒で統一された建物の前にあるだけのシックな店であるが、
中に入ると一転鄭重なつくりで、無量庵という本格的なお茶室にもなっている。
庭の景色を楽しみながら京懐石料理を頂くと言う、趣あふれた店である。

 そこで料理の最後に出す干菓子には独創的な物を作りたい、ということで相談を頂いた。
帆掛け舟の中に「楽」と言うロゴマークをベースにしたデザインが決まった。
意気込みがよく分かったので、充分にそれに答えるべく丁寧に彫り上げて納品した。

 そしてほぼ半年が過ぎ、5月になって坂出の友人から食事のお誘いが掛かった。
「面白い所があるから御案内します。」
4人が合流して着いた所はなんとその店だった。
 そこで着物姿の女将さんにはじめてお会いした。
なるほど若くて魅力的な、ご主人が伴侶と選ぶべき人だと納得した。
 料理は一品一品素晴らしいもので、こだわりの備品と気配りとが相まって気持ちも華やいだ。

 いよいよ最後の段になって、お抹茶と共にあの型で打ったお干菓子が出てきた。
実はこのようなシチュエーションでの作品との対面はめったに無い事。
内心ははらはらで食べることなど出来なくて、そっと包んでポケットに入れた。
持ち帰ってそっと見るまで、「楽」の字はこぼれずに躍っていた。

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